中学生で数学が苦手になる理由と克服するためにやるべきこと

長いこと勉強を教えていると、苦手教科ができる原因って何パターンかあることがわかります。

その中でも数学はわかりやすい。

大丈夫!たいていの子は、今は苦手でもなんとかすることはできる!

中学生で数学が苦手になるよくある4つの原因

中学校で数学が苦手になる理由①そもそも小学校から算数が苦手

中学生で数学が苦手!と感じている、私から見ても苦手そうだな、と見える子の8割・9割がこれです。

そもそも、小学校の算数がきちんと身についていないのです。

中学数学のテスト問題見たことあります?思い出せます?

正負の数、文字式、方程式、関数、最近ホットなデータ分析。

あらゆる分野に、小数・分数の四則演算が当たり前のようにあります。

特に分数は掛け算・割り算・通分・約分のオンパレード。うれしくないものですが、まさに雨後の筍、濡れ手に粟。

マイナス×マイナスを計算する以前に、分数×分数で長考してたら、話にならないのです。

数学が苦手なら、まず小学校の算数からやり直せ!

なお、私の教え子は高校生だろうが、分数の計算が遅い人は小学校からやり直しです。

息をするように約分・通分ができるまでやり直しです。(分数以外も問題あったらそれもつぶします。)

学年?そんなこと知ったことか!大人だって、仕事はまず電話番から始めるものだ!

だから、中学に入ってから「どうも数学が苦手だな・・・点数取れないな」と思うなら、小学校の算数から胡散臭い単元を練習しなおしましょう。

必要であれば掛け算九九からだってやり直し!(さすがに1桁・2桁くらいの足し算が怪しい中学生はこれまでの教え子ではいませんでした。裏を返せば掛け算九九が怪しい中学生はいた!ということです。)

さらに言えば妹・弟で小学生がいるなら今から算数は鍛えなくてはいけませんよ?

そうすれば中学上がってから楽ですからね。

中学校で数学が苦手になる理由②問題の演習を繰り返しやっていない

小学校の算数がきちんとできるという前提があって、さあ中学の数学の勉強です。

新しい知識がどんどんでてくるわけですから、当然それらも定着させなければなりません。

しかし、授業も聞いているし、宿題のドリル・ワークもやっている。

なのに全く知識が身についていない。

別に中学生の数学に限らず、あらゆる年代・教科ではまりがちな落とし穴です。

学校の授業って、一回教科書解説したら終わりですよね。

そもそも授業をまじめに聞いている人間がどれだけいるのかという問題もあります。

学校から渡され宿題になるドリル・ワークも同じ。

一度、取り組んだらそのあと何回も解きなおしをする人間はほとんどいません。

そんなので、知識が定着すると思います?

天才だけですよ?そんなことできるの。

凡人は繰り返せ!自分が天才じゃないと思うなら繰り返せ!テスト範囲を繰り返さなければ赤点だ俺は常に繰り返しているぞ!

中学校で数学が苦手になる理由③苦手分野を放置する

これ私が高校生のときやってましたね。ベクトルとか三角関数とか。おかげで入試本番で撃沈。

正負の数、文字式、方程式はできるけど空間図形が苦手!

などのように特定の分野がイマイチ、なんていう人もいます。

でも私に言わせれば、苦手分野があってもできる単元があるなら十分いい線いってますよ。

練習すればできるようになる素質・実績があるわけですから。

『全部苦手!』とかいう人は「苦手分野がある」とは言わないので、もっと基礎からですね。小学校からやり直し!

一部に苦手分野がある、という人は逆に言えばそこは伸びしろなわけですから、空間図形の単元が苦手なら、空間図形の演習やりまくってください。

逆に考えるんだ!苦手ではなく伸びしろなんだ!

苦手分野の克服法、後ほど書きます。

数学が苦手になる理由④数学にはひらめきが必要だと思っている

子供たちに多い、勘違い・言い訳として「数学ができる人はひらめきがある」というものがあります。

親にもこういう考えの人はかなりいます。

一部は正しいのですが、数学を「ひらめき」と考えるのはあまり良いこととは思えません。

少なくとも中学レベルの数学では。

数学の世界的未解決超難問に取り組むのであれば、「ひらめき」も必要かもしれません。

ただそうした問題は10年とか20年とか長い時間をかけて取り組むものです。10分とか1時間とかでひらめくようなものでもありません。

あるいは難問で有名な灘中の受験算数とかで、満点とか狙うような子はある種ひらめかなければならない部分もあります。

でもね。中学レベルの数学、公立高校受験、果ては難関大学受験だって、ひらめきでのぞむ人なんていませんよ。

問題演習をこなした多くの経験で問題を解くのです。

数学を解くのにひらめきが必要だと「勘違い」しているならまだいいですが、「勉強しない言い訳」に使っている子は数多いので、注意しましょう。

問題演習繰り返せ!言い訳するな!

中学数学の苦手を克服し得意にする方法

始めに言っておきますが、数学が苦手な人が得意になるのはいばらの道です。

軽々に「簡単ですよ!」とか言えるものではありません。

私が数学が苦手だという子を鍛えるときは、圧倒的超繰り返し問題演習をこなさせるのが常です。

それほどの覚悟が必要です!中学数学とは言え、苦手な子にとってはつらく、長く、険しい道のりになるでしょう。

しかし、乗り越えると世界が変わります。

中学で数学の苦手を克服し得意になる手順①小学校の算数の穴を全部つぶせ!

これまでの苦手になる原因を順番につぶしていけばいいのです。

口では簡単ですが実践は大変です。

まずは整数の四則演算ができるか、筆算がきちんとできるかを確かめましょう。

きちんとできるか、というのはサラサラと息をするようにできるということです。

特に割り算の筆算は。

同様に小数の四則演算も確認。

分数は数学で猛烈に使用するので、分数の四則演算は重点的に。

通分・約分も当たり前に。

これ小学生向けに書いているのではないですよ?

中学生向けに書いています。それほど小学校の算数が身についていない人は多いということです。

小学校の算数ができていない人は、計算スピードの遅さに直結し、ひいては数学の問題を解くのが面倒くさくなります。

問題集は「小学校の算数の復習」とかいう感じのもので200ページくらいあればなんでもいいです。

1冊を繰りかえし完璧にしてください。考えなくとも勝手にペンが走るように問題が解ければOKです。

中学で数学の苦手を克服し得意になる手順②一つの単元を絶対得意・完璧にする!

小学校の復習が終わったら中学の単元に進むわけですが、今度は焦って広範囲にやらないようにしましょう。

取り組みやすい単元からでよいので、1単元ずつ完璧にしましょう。

教科書の順番通りに1単元ずつ完璧にするのが最もおすすめです。

なぜ、1単元ずつなのかと言えば、中学数学は1つの単元が次の単元の前提知識となっていることが多いです。

浅く広くやっても、身につかないし新しい単元で「何言っているのかわからない」状態になるからです。

特に正負の数・文字式の計算あたりは中学数学の基礎も基礎なので完璧に。

問題集は学校で配られたワークを何回も繰り返せばOKです。

新たに問題集を買う必要はありません。

中学で数学の苦手を克服し得意になる手順③授業の先取りをしろ!先生に質問しろ!

手順②まで終われば、学校の進度まで追いつくでしょう。

そこまでできていれば、もはや「数学が苦手!」とかいう段階は終わっているはずです。

定期テストで80点とれるくらいの実力はあるはずです。

しかし学校の授業はどんどん新しい単元に入るわけで、やらなければならないことは常にあります。

なので、先取りをしましょう。

自分で教科書の解説を読み、自分で先にワークを繰り返すのです。

そうすれば定期テストで常に80点を狙えるようになります。

別に解説がわかりやすい参考書とか買う必要はありません。

先取りしてわからないところがあれば、親なり学校の先生なり塾の先生なりに質問してください。

この「先取りやってみてわからなかったところを先生に質問する」ができるかどうかが成績上位層との分かれ目です。

「数学が得意!」と言えるまで、恥ずかしさや友達の目線などを超えて、先生に質問しましょう。

内申点にも好影響です。

質問したら再びできなかったことを繰り返します。

中学生が数学の苦手を克服するためには伴走者が必要!

ここまで、数学の苦手の原因と解決方法を書いてきましたが、ここからはCMです。

数学は理科や社会と違い、1単元ごとで知識が独立しているわけではありません。

正負の数ができなければ、文字式の計算はできませんし、文字式の計算ができなければ方程式が解けません。

方程式が解けなければ、関数グラフの点の位置は出せません。

このように、それぞれの単元が次の単元の前提知識となります。

ようするに、1から積み上げる長く地道な継続が必要な科目です(英語や国語もですが)。

中学生に地道な継続を「自分で計画立ててやりなさい」とか言っても無理です。

大人でも無理なんですから。おそらくほとんどの親が中学生のとき「自分で計画立てて」やっていなかったはずです。

だから、かならず数学の勉強には今その子が「何をやっているのか」「次何をやるべきなのか」を管理する人が必要です。

親であってもよいですが、中学生は親子関係が一番難しい時期になりがちです。

「もう一回繰り返しなさい」と親が言ったところで子供が素直に聞くとも限りません。

また、中学数学ともなるとそろそろ親にも手に負えない問題も出てくる頃かと思います。

子供が質問したいことがあっても答えられないということも出てくるでしょう。

この勉強の管理と質問対応のために塾や家庭教師があるものだと思ってください。

以上CMでした。

数学大好き!数学に熱くなれ!NO1を目指せ!